泡坂妻夫作「自来也小町」再読
泡坂妻夫さんの作品は、読むと「ここではない、現実と少しダブっている別の世界」に行ったような不思議な気分になる。
さて、「自来也小町」は、宝引の辰シリーズの中の一作品。
とある画家の高額な蛙の掛け物が立て続けに盗まれ、その後に必ず「自来也」という署名が残されている・・・という話。
この話は戯作者の二亭先生の一人称で描かれている。
各話ごとに語り手が異なり、それぞれ違う味わいがある。
朗読で読むとなると、リズムは非常に心地よいのだけど、耳で聞いただけでは分かりにくい単語が頻出・・・。
話は面白いのに・・・残念だ。