かの子かんのん
小幡欣治作「かの子かんのん」
男性8 女性9
岡本かの子のお話。
なんとなく…岡本かの子って自由気ままに生きていたというイメージだったけど、ここで描かれているのはまったく異なる女性だったので驚いた(笑)
作中に登場する女性達が、最初はかの子の生き方を批判しつつ、最終的にはうらやましいとさえ思ってしまうような、突き抜ける程の一生懸命を貫いたとても魅力的な女性として描かれていて、あぁ演ってみたいなぁ…!と。
岡本一平も、面白い。
以下のやりとりが好き。
かの子「執着だ、煩悩だって理性では分かっているんだけど、私の心が納得しないのよ。 」
一平「俺はね、今のままで充分に楽しいんだ。面白いんだ。だから、喜んで送り出すという訳にはいかねいけど、戻ってきてさえくれるのなら、俺は構わないよ。」
かの子「……行けなくなっちゃった。」
一平「俺はいいと言っているんだよ。」
かの子「パパに悪いもの。どうしよう、どうしよう私。」